医療開業に税理士は必要?選び方やさがし方とは
2022.2.1
医療開業の場合だけでなく、独立をすると問題になるのが税金です。
もちろん自分で確定申告などを行えます。
しかし、慣れない税金の書類作成をしていて本業の医療に支障が出てしまえば元も子もありません。
そんなときに頼りになるのが税理士です。
ただ、数多くいる税理士の中でどの方に頼めばいいのか迷ってしまうでしょう。
今回は医療開業に税理士は必要なのか、どのような税理士を選べばいいのか、そのさがし方まで詳しく紹介します。
税理士の重要性
税理士との契約は絶対に必要なことではありません。
資格がなくてもある程度の知識があれば、確定申告や税関係の書類を作成できます。
しかし、最近は個人事業主でも税理士と契約している場合が多いですが、その理由は税理士の重要性にあります。
- 相談や質問ができる
- 経営に集中できる
- 資金調達時のサポート
- 弁護士との仲介
- 税務調査での対応
- 経営に関するアドバイス
税理士の重要性は主に上記の6つです。
以降でそれぞれについて説明します。
相談や質問ができる
税理士と契約していれば、担当の方に電話やメールなどで疑問点や相談をすれば素早く答えを貰えます。
「これは経費に含まれるの?」「扶養に関する税がわからない」など、税に関する疑問はたくさん出てきます。
今はネットで検索すればある程度の答えは出てくるでしょう。
しかし、中には間違った情報が紛れていたり欲しい答えにたどり着くまでにかなりの時間を使ってしまう可能性があります。
その点、税理士と契約していればいつでも相談や質問が可能です。
経営に集中できる
税理士がいれば、税金に関して税理士に丸投げできるため自身は経営に集中できます。
医療開業を行うと、勤務医のときにはしなくても良かった仕事も担当する場合があり、日々の診療以外にも仕事は多岐に渡ります。
そんな中で慣れない税金関係の仕事まで手がまわるのか不安ではないですか?
経営に集中したいのであれば、税理士と契約するといいでしょう。
資金調達時のサポート
資金調達の部分をサポートして貰うと、滞りなく経営を進められるしょう。
医療開業する際に自分の貯金だけでは足りず、銀行などから融資を受ける場合も多いかもしれません。
そんなときに、税理士がいれば事業計画書が通りやすい作成方法のアドバイスを貰えます。
それだけではなく、補助金や助成金は申請するための手順が複雑であり、期限を少しでも過ぎれば受け付けて貰えません。
弁護士との仲介
当然ですが税理士は裁判などで戦えません。
しかし、税理士はこのような問題に強い弁護士を知っている可能性が高く、契約している弁護士がいない場合仲介を頼めます。
ない方がいい問題ではありますが、もしも何か問題が発生し裁判などになってしまう場合があります。
準備だけでもしておくといいでしょう。
税務調査での対応
税理士と契約していれば、税務調査にも一緒に立ち会ってくれます。
税務調査は、確定申告の内容と実際の経営に差異がないかを調べるために行われています。
やましいことをしていなければもちろん何事もなく終わるでしょう。
しかし、万が一税理調査があればどのような対応をすればいいのかと不安はありますよね。
税のプロである税理士に立ち会って貰えれば、もしものときにも落ち着いて対応できるでしょう。
経営に関するアドバイス
税理士がいれば節税に関するアドバイスも貰えるので、より効率的に経営を進めていけるでしょう。
現在、医院はどのような経営状態なのかしっかりと把握してくれている方がいると、今後どのような経営を行えばいいのか的確なアドバイスを貰えます。
どのような税理士を選ぶべきか
税理士の重要性については十分わかっていただけたと思います。
では、数多くいる税理士の中でどのような税理士と契約するといいのでしょうか?
税理士を選ぶ基準は、主に下記の4つあります。
- 医院税務経験
- 大手か個人か
- 医療法人化の有無
- 依頼者側の税理士か
一つずつ見ていきましょう。
医院税務経験
これは最も重要で、必ず医院税務経験を持った税理士と契約しましょう。
医院の税関係は税理士にとってあまり複雑な仕事ではないため、医院税務経験がない税理士でも契約をしようとしてきます。
しかし、医院特有の節税方法や医療法人化など医院税務経験がないと相談やアドバイスを行えません。
せっかく相談やアドバイスを貰おうと契約をしたのに相談できないのでは、契約する意味がありません。
過去や現在に開業医と多くの契約経験を持つ税理士を選ぶと失敗が少ないです。
大手か個人か
税理士事務所には大手と個人がありますが、どちらでもメリットとデメリットがありそれらを理解していればどちらでもいいです。
大手の税理士事務所の場合、担当者と合わなかった場合事務所内でベルの税理士と替えて貰えるためわざわざさがす手間はありません。
しかし、顧問料が個人と比べ高い場合が多いです。
個人が月に3万程度に比べて大手の場合は月に5万程度です。
個人の税理士事務所の場合、大手と比べ顧問料が比較的安い場合や何かあったときのフットワークの軽さは大手にはない良さがあります。
ただ、税法の変更が行われた場合などの情報は少し遅かったり、個人のためダブルチェックができにくく申告漏れなどが起きたりする可能性が大手と比べると少し上がります。
医療法人化の有無
医療の法人化は、一般の会社が法人化するとは違いかなり特殊で手続きも大変です。
一般の会社は法人化から個人に戻れますが、医療法人は基本個人に戻れません。
どのタイミングで法人化を行うのか、そもそも法人化を行うべきかを適切に提案できる弁護士かどうかは大切です。
すでに医院開業している先輩医師たちにどの税理士がいいのか情報を集めてみましょう。
依頼者側の税理士か
税の中には「言い方次第」とグレーだと言われる部分があります。
とくに経費の部分では、説明の仕方によっては経費になる・ならないが分かれる場合があります。
このときに、経費にならないとバッサリと切り捨てる税理士と、このように言えば通るかもしれないと提案してくれる税理士ではどちらの方がいいでしょうか?
この部分だけではなく、依頼者側である医院側の立場で税務署とやりくりしてくれる税理士の方がきっと医院の力になってくれるでしょう。
しかし、中には依頼者側に立っている風を装い、いい加減な采配を行って税務調査で違反と言われる可能性もあるので要注意です。
税理士のさがし方
それでは実際に税理士をさがしたいとなったとき、どのようにさがすと良いのでしょうか?
税理士のさがし方は主に「先輩医師や医師会の紹介」と「ネット検索」の2つに絞られます。
先輩医師や医師会の紹介
先輩医師や医師会からの紹介の最大のメリットは、実際に契約している生の声を聞きつつ信用できる税理士と出会えるところです。
「仕事は早いけどちょっと連絡が遅いときがある」など契約しているからこその意見などは貴重ですし、逆にあの税理は避けるべきなども聞けるでしょう。
また、税理士の中にはネットなどの検索には出てこない方もいます。
そういった税理士と出会うには紹介して貰うしかありません。
デメリットとしては、断りにくい点です。
紹介してくれた医師と税理士は合っても、自分と紹介された税理士が合うかはわかりません。
しかし、「紹介して貰ったから……」と断りにくくなる場合があります。
ネット検索
ネット検索のメリットは、開業医やクリニックなどのキーワードを使い医療専門の税理士をさがせることです。
検索者が求める情報をより記載しているホームページが上位に表示されるため、求めている税理士を見つけるのは簡単でしょう。
多くの税理士が表示されるため、合わないなと思ったらすぐに次の税理士へ切り替えられるので、自分にあった税理士を見つけやすいです。
デメリットとしては紹介と比べて少し信用性にかける点です。
ネットの口コミなどをすべて鵜呑みにはぜず実際に会ってみるオンラインで話してみるなど、しっかりと納得したうえで契約をしてください。
こちらの記事で、「医院開業におけるマーケティングの重要性」についてもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
税理士の重要性や選び方、さがし方について紹介しました。自分が納得した税理士と契約することが大切
自分に税関係の知識があまりないのであれば、顧問料をケチらず契約を強くおすすめします。
その際には紹介でもネット検索でも自分と合う納得できる税理士と契約をするようにしましょう。
しかし、税理士や開業に関してもっと相談したい意見を聞きたい方もいるでしょう。
そんな方に紹介したいのは”プラザ薬局”です。
プラザ薬局は医院開業の物件詳細や開業資金などの提案をします。
開業のサポートを希望の方はぜひ一度プラザ薬局へご相談ください。