医院開業におけるマーケティングの重要性
2022.2.1
医院を開業してゴールではなく、より長くより多くの患者に利用される医院である必要があります。
ただし、実現するためには丁寧な診察や親身に寄り添った相談だけでは難しい場合が多いです。
医院経営にもマーケティングは重要とされています。
それでは医院経営におけるマーケティングとはどのようなものでしょうか?
本記事では、医院経営におけるマーケティングの重要性を詳しく紹介します。
医院経営におけるマーケティングの重要性
医院経営を始めると、ただ医療行為を行えばいいわけではありません。
医療行為を行いつつ経営も行う必要があります。
なぜなら、経営をおろそかにすることで医院を継続して運営していけなくなるからです。
マーケティングとは”お金儲けのため”と思われがちですが、マーケティングの概念をうまく取り入れるとよりよい医療をたくさんの方に届けられるようになります。
医院におけるマーケティングとは
そもそもマーケティングとは、買い手と売り手をつなぐ価値交換の効率化です。
売り手は買い手が求める製品やサービスの必要性や、欲求を満たすために工夫や努力を行います。
このマーケティングを医院経営に適用させると、患者の必要性や求めているもの(欲求)を満たすために、医学的な経営的といった面から重要性を明確化することになります。
また、自分の医院がその地域で一番貢献できる(小児科や内科など)患者層を想定し、最適な医療サービスを決めて提供することも同義です。
簡単に医院におけるマーケティングをまとめると、患者第一の医療提供に努め、その地域で一番患者に支持される医院になるための方法といえます。
患者の傾向分析
医院の利益は患者によって変わります。
そのため、以下のような患者の傾向を分析することが重要です。
- 患者数
- 診療報酬単価
- コスト(人件費などの必要経費)
診療報酬単価は診療科によって多少変動はありますが、基本的に日本医師会が決めています。
この診療報酬単価は年々減少傾向です。
そのため、ずっと同じ患者数では年々利益は減っていく可能性が予想できます。
つまり、現状維持(同じ患者数)は緩やかな経営悪化につながるため患者の傾向分析を行い、常に患者数を増やす意識が必要です。
来院のきっかけを分析
初診で病院を受診するときに問診票を書きますよね。
そのときに来院のきっかけを聞く質問があると思いますがどんな意味があるのでしょうか?
ここでは、来院のきっかけを分析する理由や分析結果から新規患者獲得につなげる方法などについて詳しく紹介します。
来院のきっかけを分析する理由
問診票などで来院のきっかけを分析する理由は主に以下の2つあります。
- 広告効果の確認
- 医院の評価
広告効果の確認とは、医院に患者が来てもらうためにWebや駅に設置してある看板などの広告が、どの程度効果を発揮しているのかを確認・調査しています。
新規患者を呼び込むうえで広告は必要不可欠ですが、患者の目に留まり、意識してもらわなければ意味がありません。
どの程度の患者が広告を見てくれたのか、どの広告をより見てくれているのかによって今後の広告のやり方や更新タイミングを図っています。
次に医院の評価ですが、これはさまざまな視点があるうちの1つです。
重要視されているのは”他の患者からの紹介”です。
他の方にその医院をすすめる・紹介する場合、自分はその医院の診察や対応に満足している何よりの証拠になります。
不満を持っている医院をわざわざ知り合いに「行ってみたら?」とすすめませんよね。
紹介で受診しに来る初診患者が多いのは、多くの方が医院の診察や対応に満足しているといったその医院の評価につながります。
分析結果から新規患者獲得を目指す
問診票のアンケートなどによって集めた「どうやってこの医院を知ったのか」などの分析結果からどのようにアプローチをすれば新規患者を獲得できるのかがわかります。
例えば、Webからの新規患者数が多いのであればWebからわかる詳しい情報を増やしたり、更新頻度をあげたりして検索結果の上位に表示されるようにするといいでしょう。
駅などの広告を見て来る患者が多いのであれば、こちらの広告の更新頻度を増やしたり広告を出す場所を増やしてもいいかも知れません。
このように、その地域等によってどの広告方法が一番効率的に新規患者を獲得できるかは変わります。
自分の医院に合った新規患者獲得を目指すためには分析結果は必要不可欠です。
リピーターを創出の戦略
先ほどお伝えしたように、いかに新規患者を獲得するかも大切ですがリピーターを増やすのも非常に重要です。
しんどいときや医院にかかろうと思ったとき、毎回別の医院を探す方は少ないでしょう。
多くの方は以前一度行った経験のある医院に診察を受けに行きます。
リピーターを増やすためには良い診療をするだけでは足りません。
親身になって患者の話を聞き、専門用語などを噛み砕いたわかりやすい表現で症状などを説明してくれる医院を患者は求めています。
そして、患者の多くはこのようなリピートしたくなる医院を実際に受診した方の口コミを見て判断する場合が増えています。
最近は口コミマーケティングといった言葉があるほど、現代において口コミは何かを決めるときにとても重要です。
飲食店を探すときも、まずは口コミを確認してから行くかどうか決める方が多い状況と同じです。
そのため、医院を探すときにも口コミを見て受診するか決める場合があります。
そもそも、口コミマーケティングとは、口コミを通じて商品やサービスなどを知ってもらい売上を伸ばす方法です。
このような口コミマーケティングを利用するために、口コミが書き込めるサイトで紹介してもらうか医院のHPにそのようなコメント欄をつけましょう。
口コミを見たい方が、いつでも口コミを見ることが可能な状況を作っておくといいでしょう。
口コミは医院の都合が反映されていない生の声だと、参考にする方が多いようです。
医療行為だけではなくマーケティングの知識が必要
より長くより多くの患者に利用される医院になるためには、医療行為だけを極めても難しい場合があるとわかってもらえましたでしょうか?
もちろん医療行為が適切であるかどうかは重要です。
しかし、それと同じくらいマーケティング・経営の知識も重要です。
どんなに良い医者でも患者が来てくれないと売上は伸びません。
マーケティングや医院開業に関して、もっと相談したい・意見を聞きたい方もいるでしょう。
そんな方はぜひ”プラザ薬局”にご相談ください。
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